2011/10/04

故郷

変わっていく景色と変わらない景色を今日は見てきた。
地元に帰ってよく走った道をバイクで走る。

青春時代にはなかった建物が建っていたり、変わらずに居てくれた景色もあった。

けどそこはもう俺が育った街ではなくなっていて、俺がその街パズルの1ピースでは無くなっている事だけが分かった。

だけどその街が愛おしい。


自転車で友達と通った道。
好きな人を送っていった駅。
叶わなかった夢を叶うと信じて語り合った公園。

その全てが懐かしく、そのすべてがもう戻らない青春の時間。


時々思う。
今もまだあの育った街に住んでいたらあの時と変わらず友達とバカできたんだろうかと。

結婚などせずあの街でバカなまま過ごしてたらなんて思ってしまう。


今の街に住むときに決心した。
この仕事は何があっても我慢してやめない。
どんなに嫌な仕事でも続ける。

あの時の決心を今も覚えている。
とても寒い冬の日だった。

あの時の俺は間違っていないし、あの時の決心は間違っていない。
だけど、それでも戻りたい。

あの友達と過ごした街に。

そんなことを思いながら故郷を後にした。